海外の日本語教育事情:タイの場合

仕事で有利という理由だけでなく、親日派の多いこの国では日本語を勉強する人がいまだ増えています。高校から全ての授業が英語になり、日本語を勉強する場合も、タイ語と英語両方の言語で学ぶ人が少なくありません。まず、日本語を覚えようとする学生は、習い事の一つとして、近くの学習塾のような教室で勉強しています。では、専門の日本語学校 โรงเรียนสอนภาษาญี่ปุ่นは、というと、これは授業料で千差万別です。安価に授業を行う学校は、片言のタイ語を話す日本人が先生となり日常会話程度までを教えています。こういった学校の先生は、現地で勉強し、現地で採用された人がほとんどで、特に先生として教育を受けた方たちではありません。それに比べ、授業料が高くなればなるほど、母国語のように日本語を話すタイ人や同じくタイ語に精通した日本人が先生となり、日本の大学へ留学できる程度まで学べます。勿論、教師としての教育を受けている先生方です。日本語学校โรงเรียนสอนภาษาญี่ปุ่นの中には、タイ語を学ぶ日本人のクラスに生徒を参加させ、日本語โรงเรียนสอนภาษาญี่ปุ่นを学ぶだけでなく日本人との交流を深め、日本の習慣、言葉のニュアンス等を勉強に役立てようと試みるところもあります。また、一部では無料で教室を開放し、お茶を飲みながら日常会話を教える日本人もいます。全て授業料の値段で決まるものではないものの、日本語学校โรงเรียนสอนภาษาญี่ปุ่นを選ぶ上では大きな目安となります。しかしながら、どちらの先生方が熱心だとか、教え方が上手いとかは別問題です。そのくらい日本語学校が増えており、どの学校が自分に合うのか、学生のみならず、社会人も選ぶのは簡単にはいきません。言葉だけでなく、日本の習慣も含め、将来仕事に役立つように身につけるのであれば、ある程度勉強してから日本へ留学するのが主流となっています。 日本に比べ高校への進学率が低い理由として、教育にかけるお金が家庭によって大きく異なることです。富裕層と貧困層の二部に分かれ、中級層がいないといわれているこの国では、その二部通りに高校進学か否かに分かれています。富裕層に暮らす人は高校卒業時には英語を話し、更に第三外国語を学び、それまでの生活を崩すことのない仕事を得ることができます。貧困層と僅かな中級層に暮らす人たちは、その暮らしから抜け出すために外国語を学びますが、すでに選ぶことのできる学校から差がつくのが現状です。いかに自分の懐と時間にあった、また実践的に学べる学校を選ぶのか、その情報も限られています。